今回は以前に縁甲板の補修をしたお客様からの追加依頼です。
古い扉ですが
鍵穴の場所を付け間違えたので、左右の鍵の高さがずれてしまった様子。
「カギを外して左右の高さを合わせて再度付け替えたいが、元々間違えて付けてしまった場所の穴を補修することはできますか?」
という依頼です。
傷箇所の状況は?
裏と表で2つ、別の場所にもう一つラッチ穴の跡がありました。
やはり経年劣化により古びてしまった扉なので、雰囲気を合わせるのはかなり難しいと思います。
新築など新しい木材やフローリングを補修するのはそこまで難しくありませんが、
リフォームなど経年劣化しているものを再現するのはかなりの技術が必要です。
逆に綺麗になりすぎて目立ってしまう可能性もあるので、
上手く周りと馴染ませるように、汚したり、傷を付けて古びた風合いを再現する必要があるのです。
さらに、木材に縦のラインが入っているので、その凹凸も再現しなければなりません。
なので、少しレベルが高いです。
作業開始
まずは、穴をふさぐためにバックアップ用も木材をカットします。
サイズ調整は綺麗にはまるように微調整をしながらカットし接着剤でしっかりと固定します
バックアップが出来たら、次にその木材を削って木材のラインを再現します。
上手く縦のラインを出すように上下のラインを繋げるように意識して
少しずつ模様を再現していきます。
小さい穴と埋めた周りの穴は同系色の樹脂で埋めます。
形が出来たら着色を行い、色味を合わせていきます。
ただベタベタ色を塗ってしまうと、ペンキを塗ったみたいにつるつるして風合いを出せないので、
色味を調整しながら徐々に着色していきます。
艶合わせ
最後に着色して艶が上がってしまった部分を艶調整スプレーを使用して
周りとの雰囲気を合わせていきます。
完成
上手くいきました!
お客様も「ほんとに全くわかりませんね!」
と、この再現性の高さにさすがに驚かれていました。